
※この記事は、ワールドトリガー14巻までのネタバレを含みます。
こんにちは!しろヤギです。
さて、
「エッセンシャル思考」という本をご存知ですか?
エッセンシャル思考とは、
あらゆる方向へ1ミリずつ進むのをやめて、これと決めた方向に全力疾走することで、効果を最大限に高めることです。
グレッグ・マキューン氏の書いたこの本は、発売と同時に大ヒット。
全米でベストセラーとなり、世界各国で翻訳され、ついに日本語版が出ました。
エッセンシャル思考を、一番わかりやすく表した図がこちらです。

引用元:エッセンシャル思考 ©︎グレッグ・マキューン かんき出版
あらゆる方向へ1ミリずつ進むのをやめて、これと決めた方向に全力疾走することで、最大の成果を得ることができる。
グレッグ・マキューン エッセンシャル思考より
現代人の多くは、「どうでもいい多くのこと」に振り回されている。
著者のグレッグ・マキューン氏は、このように主張しています。
この本は、「がんばっているのに、成果が出ない」多くの人に感動を与え、
トップレベルの経営者、ビジネスマンから絶賛の声があがっています。
大人になるとわかる。「がむしゃらな努力=現実逃避」ということ。
ワールドトリガーでは、ビジネスに役立つ考え方がたくさん盛り込まれています。
今回は、エッセンシャル思考にまつわるストーリーを紹介します。
試合が終わったあと、主人公の修は悩んでいました。

引用元:ワールドトリガー14巻 ©︎葦原大介 集英社
次の試合まであと少し。
次は、絶対に負けられない。
だが、残された時間が少ない。
新メンバーを探す、自分の訓練をする、二人掛かりや三人掛かりの新しい戦術を作る・・・・
いろんな方向で、チームを強くできないか模索していました。
とにかく、ただひたすらに頑張っていました。
しかし、いろいろ試してはみますが、なかなか強くなれません。
そんな主人公を見て、木虎が言い放ったキツイひとことがこちら。

引用元:ワールドトリガー14巻 ©︎葦原大介 集英社
目の前の目標から目を逸らして
方向の違う努力に時間を費やすっていうなら
それは単なる現実逃避よ木虎藍 ワールドトリガー14巻 ©︎葦原大介 集英社
少年誌とは思えない、シビアなセリフ。
しかし、大人になるとわかります。
方向性の違った努力は、実はただの現実逃避となっていることがあります。
何もしていない自分が嫌だから、
とにかく予定を埋める、忙しくする、キツイことをやってみる・・・。
しかしそれって、実は単なる現実逃避ですよね。
「本来やるべきこと」から、逃げているだけの場合がほとんどです。
アクセルを踏む前に、方向性をしっかりと見定める。
そうしないと、この図のようになってしまいます。

引用元:エッセンシャル思考 ©︎グレッグ・マキューン かんき出版
がむしゃらな努力も、もちろん大事です。
しかしその前に、「正しいやり方」を見つける方が優先なのです。
この言葉により、主人公の修はハッとします。
そして、まずは「正しいやり方」を見つけるため、
頭を下げて教えを乞うのでした。

引用元:ワールドトリガー14巻 ©︎葦原大介 集英社
エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考
ついに次の試合が始まります。
この試合は、
エッセンシャル思考の玉狛第2と
非エッセンシャル思考の香取隊の対比になっています。
対戦相手の香取葉子は、
器用だからこそ、いろんなことができました。

引用元:ワールドトリガー16巻 ©︎葦原大介 集英社
どれをやってもそこそこできる。
しかし、ずば抜けてできるわけではない。
「エッセンシャル思考」で言うところの、成功のパラドックスです。
成功した人は、何でもやろうとしすぎて、そもそも何をやろうとしたのか忘れてしまう。
グレッグ・マキューン エッセンシャル思考より
やることをコロコロ変え、壁にぶつかるとまた次のことをやる。
その結果、チームの順位は2年もの間停滞していました。
一方、主人公率いる玉狛第2は、
自分達にしかできない戦いかたを突き詰め、それのみに専念しました。
試合の結果は、玉狛第2の圧勝でした。
あらゆる方向へ努力することをやめ、
勇気を出して自分と向き合い、「本当にやるべきこと」だけをやる。
非エッセンシャル思考になりかけていた主人公を救った、厳しくも優しいセリフが忘れられないシーンです。

ワールドトリガー16巻 p146より引用
さいごに
いかがでしたか?
週刊少年ジャンプで連載中(※)のワールドトリガーは、むしろ大人が読むべきマンガです。
まだ読んだことのない方は、一度読んでみてはいかがでしょうか。
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※2018年6月現在、無期限休載中です。