
SEになってはや3年半。
そこそこ、この業界の闇を見てきたと思う。
システムエンジニアに仕事を依頼する人や、
これから下請けSEになろうとしている人は、ぜひ読んでいってほしい。
エンジニア泣かせの顧客とは?
どんな顧客がエンジニアにとって脅威かというと
とにかく、仕様が「曖昧」。
これに尽きる!
たとえば、
という仕様を顧客から持ち帰るけど
ここのシステム 黄緑、ライムグリーン、青緑の3色使い分けているんですが・・・
こういうことが、たびたび起きる。
実際は、ここまで単純ではなくて、企業秘密で詳しくは言えないけど
・入力元のアドレスがダブっている
・新規作成なのに、同じ名称のものが既にある
とか、少しチェックすればすぐわかるものが多い。
(多分、ほとんどはエクセルのコピペをミスっただけ。)
なので、
仕様作成は、いくら丁寧でも丁寧すぎるということはない。
というのは、覚えておいていただきたい。
切実に・・・。
色の指定の場合は、
「前のシステムの、コレと同じ色で」
と言っていただけると、非常に助かる!!
質問するだけでこんなに手間が
「曖昧だったら、質問すればいいじゃん?」
って思うかもしれない。
確かにその通り!
・・・なんだけど、ここが下請けエンジニアのつらいところで
イメージしているしている質問の流れって、多分こう↓だと思う。
けど、実際はこう

下請けから顧客への問い合わせの流れ
めっちゃめんどくさい!!
しかもこれ、返信も同じ経路で来るからね。
顧客とプログラマが直接連絡してた時もあったらしいけど、
昔、プログラマが顧客にすごい失礼なメールを送るという事件が発生したらしく、
それ以降必ず、元請けの上長がメールすることになったそう。
問い合わせの担当者がすぐ動いてくれる人ならいいけど、
・出張で長期間いない
・社内でもなかなか捕まらない
なんてことがあると、質問を投げても返答が得られるまで1週間かかることもある。
手紙かよ!!
だから、最初の仕様の完成度ってすんごい大事。
逆に、最初の仕様があいまいでも、エンジニアと直接会話する機会を作ってくれる会社は、スピーディかつ完成度の高いソフトが作れることもある。
・メールの返信は早めに
・可能であれば、実際モノ作りする担当のプログラマと顔合わせしておく
あいまいな仕様は顧客にとってもデメリット
ただ、こういった仕様の曖昧さは、
エンジニアが苦労するだけじゃなく、顧客の側にもデメリットがある。
なぜなら、そうした「めんどくさい顧客」というのは、あっという間に業界で知れ渡るから。
元請け、関連会社、派遣社員・・・などなど、アンテナはかなり敏感に張られている。
ヤバイ仕事は、ここの界隈では
「毒饅頭(どくまんじゅう)」
と呼んでいる。
もし、毒まんじゅうに当たってしまうと
・受注金額より作業量が上回り、残業がかさみ赤字
・強行スケジュールにより品質が悪化
・品質悪化によって会社の信用が落ちる
・上記3点がプレッシャーになり社員が離脱
という、負のスパイラルにおちいってしまう。
だから、みんな毒まんじゅうに当たるまいと必死なので、
「どうもあそこの案件はヤバイらしい」
という情報にはすごい敏感。
もし、そんな噂がある案件を依頼されたとしても、
「さすがにこの金額ではやらないだろ」
という価格まで釣り上げて、元請けからOKを出さないようにするため、高めに見積もり金額を提示される場合がある。
・あいまいな仕様は、高く見積もられるため、顧客にとってもデメリット。
安くソフトを作るには、いかに明確に仕様を決められるかが大事
とはいえ、やはり一発で完璧なシステムを作り上げるのは難しい。
システムは、やってみないとわからないことが多いので、多少の仕様変更や検討は必ず発生する。
しかし、専門的な内容ならまだしも、単純な内容でもかなりのやりとりが発生してしまう。
そこで費用がかさんでしまうのは、非常にもったいない。
ベンダーの下請けがソフト作成をしている場合は、
「仕様をよく確認してから送る」
これだけで、少し費用が安くなるかもしれない。
※本ページで使用している動物アイコンは、 frame-illust.comから頂いています。